先日はじめてブログ記事として書いたSaunashのBounds Awayの記事で突然にアクセス数が増えて、色んな意味でブルブルしてました。
好き勝手書いたんで、伝わったのかどうか。あれ読んでMV観た人いたらうれしいなー。
さて、Bounds Awayに続く夏アルバムについて書きたいと思います。荒井 岳史さんのbeside。
# 何日かに分けて書いたせいで、鬼のように長いです。
1曲目から涼を感じる音。全編通して涼しげです。ものすごく足し引きが絶妙なアレンジが詰まってるんですが、引きでふわっと聴くと渋くすら感じるほどに、特定の楽器がものすごく前に出るわけでもなく、音の合わさりとノリで動かしている印象でした。
私がこのアルバムで特別良いなと思ってるのは、ベースとドラムのグルーヴ、ベースとキックの美しすぎる(音の)分離でした。
きっと、弾き方とミックスの掛け算で分離できたとしても、弾いてる側のタイミング次第では気持ちよく聴こえないので、これは全ての条件が絶妙に揃ったんだろうな、と素人ながら思いました。
このアルバムも先日の記事よろしく 聴くのに何日もかかってしまって、その原因はM3 メビウスループ でした。ドツボな曲調とリズムセクション。全曲通し終わる前に一番リピートしました。やっぱりその好きという気持ちを大きく引っ張っているのは、Aメロでのドラムの3連です。
後半でも触れようと思いますが、私の好きなドラマーの中でも一瀬さんはタイミング王なのです。誰でもこうはいかない、と思わせるものが詰まったドラミングが多く、なかでも3連、6連やシャッフルを叩かせたらこの人、となるのはそのせいかもしれません。
一瀬さんがメンバーとして活動されるASPARAGUSがWikipedia等で「アコースティックギターでモッシュさせるレアバンド」的なことを言われることには、ドラムの力がかなり関わっていると勝手に思ってます。
(一瀬さんのシャッフルについては、荒井さんご自身もブログで触れています。)
…さて、アルバムの話に戻りまして。
あ、メビウスループは2:50のシンセの音使いも絶妙ですね。あれ聴きたさに何度も巻き戻したほど。
アルバム全体を何周してもメビウスループが断トツ好きですが、それと今や同等に近づいているのがM10 思い出さない です。
この曲で好きなポイントは、強いて言えば音作りでしょうか。荒井さんの声が何枚かのフィルターをかけたような加工をされていること、そして曲中印象的に入り、間奏で存在感が顕著になるストリングスの逆回転ぽく聴こえるフレーズ。歌詞を抜いても音だけで十分切なさが詰まってます。
2:36の6連終わりの空気感も一瀬さんらしさの象徴だなーと思いました。ASPARAGUSのDEAD SONG間奏でアコギのみになる瞬間もそうなんですが、6連のフレーズ後に何も叩いてないのに次小節の頭を感じる空気が残るな、と。(勝手に私がそう感じてるだけなのかもしれませんが…
それから誰もがソロアルバムという言葉から受ける先入観をがらりと覆されたであろうM5 マボロシ について。私のなかでこの曲の勝手なあだ名は「フュージョンインスパイアのヤバいやつ」です。
これは間奏を中心にエレキ、アコギとシンセの絡みが目玉です。かっこよすぎてヤバいしか言えません。よくこんな絡み方してうるさかったりくどくなったりしないなと。
あとは、もうこれは言葉に書くとどうすごいのか伝えられる自信がないですが、叩きまくりな間奏を終えて、ドラムがいったん手数少ないフレーズになったときの「見えない音符」感がすごい。(2:14あたり。これも一瀬さんならではのタイム感…と勝手に思ってます)
前回まんべんなくいろんなパートのことを書いた分、今回は敢えてドラムのことを遠慮せず書いてみました。次ディスクレビュー的なことを書くときは、また遠慮しようと思います。
最後に、荒井さんのソロ活動向けwebと、本文中で触れた荒井さんご本人のブログリンクをつけておきます。
荒井 岳史 Official Web — http://www.araitakeshi.org
荒井 岳史 New Audiogram — http://www.newaudiogram.com/blog/araitakeshi/